我々は熊野が生んだ鉄人、南方熊楠を題材にしたアート展が、この熊野地方のど真ん中に位置する、熊野古道なかへち美術館にて開催されるとの事を知り、近露王子にやって来た。この美術館は、清流日置川の河原に舞い降りたU.F.Oの如く、熊野の自然とコントラストを際立たせていた。建物自体がスケルトン仕様でその透明のアクリル外壁には、よく見ると KUMANOKODO NAKAHECHI MUSEUM との文字がびっしりと書き込まれている、いい仕事をしている壁であったのだ。美術展は、矢櫃徳三展-南方楽園・翠点・近露王子 とあった。南方熊楠をアートにするとはいったいどうゆうふうに・・・と思っていたが、作品は画面いっぱいに無数の粘菌がうごめきつながる光景をあらわしていた。米粒がある一定の方向に向かう様、また別の方向に向かう様。あるいは、丸く渦巻いている様。黒の画面、黄色の画面、等に描かれていた。そして、作品の中には、神社合祀反対論の熊楠のメッセージが書き込まれているものもあった。我々は外の河原に出て、夕方の鈍い光が川面に反射するのを眺めながらシガーを吹かした。静かで贅沢な空間の中での葉巻だろう。美術館の外に出ればそこは熊野の自然そのものである。そこで、この作品を都会で見て、南方楽園、熊野の自然の幻想に思いを馳せる方がいいのか、この熊野の懐で見るのとではまた意味合いが違ってくるのではないだろうか?
2007年4月19日木曜日
Art of KUMAKUSU
我々は熊野が生んだ鉄人、南方熊楠を題材にしたアート展が、この熊野地方のど真ん中に位置する、熊野古道なかへち美術館にて開催されるとの事を知り、近露王子にやって来た。この美術館は、清流日置川の河原に舞い降りたU.F.Oの如く、熊野の自然とコントラストを際立たせていた。建物自体がスケルトン仕様でその透明のアクリル外壁には、よく見ると KUMANOKODO NAKAHECHI MUSEUM との文字がびっしりと書き込まれている、いい仕事をしている壁であったのだ。美術展は、矢櫃徳三展-南方楽園・翠点・近露王子 とあった。南方熊楠をアートにするとはいったいどうゆうふうに・・・と思っていたが、作品は画面いっぱいに無数の粘菌がうごめきつながる光景をあらわしていた。米粒がある一定の方向に向かう様、また別の方向に向かう様。あるいは、丸く渦巻いている様。黒の画面、黄色の画面、等に描かれていた。そして、作品の中には、神社合祀反対論の熊楠のメッセージが書き込まれているものもあった。我々は外の河原に出て、夕方の鈍い光が川面に反射するのを眺めながらシガーを吹かした。静かで贅沢な空間の中での葉巻だろう。美術館の外に出ればそこは熊野の自然そのものである。そこで、この作品を都会で見て、南方楽園、熊野の自然の幻想に思いを馳せる方がいいのか、この熊野の懐で見るのとではまた意味合いが違ってくるのではないだろうか?
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