2007年4月19日木曜日

Fools in the forest







晩秋の熊野地方ではあるが、小春日和の今日この頃、紅葉狩りを兼ねて熊野山中の原生林に足を踏み入れてみた。ここは、熊野古道中辺路、高原より龍神村の方に抜ける山の一角に残る原生林公園である。入山には地元の許可が要る。公園ゲートのキーを貰い又閉めて車を出発点の駐車場に置き、いざ出発。歩き始めてすぐに二段になった地層の断面に滝が流れていた。そして此処からルートは1900メートルの一気の登りであった。これがきつい。健脚向きである。休み休みでないと足と心臓がもたないのである。途中、山からの2つの水の流れが1つになるところでは小鳥が沢山やって来てそぞろ鳴いていた。さらに登り沢ぞいを離れると水の音がなくなる。原生林の巨木により日陰になった広々とした所では大きな倒木が苔に生されていたり、斜めになった巨木の途中からまた森の上方に幹が伸びていた。硬いサルノコシカケ発見。宮崎アニメに出てくる様な森の風情である。もう少し登り大きなヒメシャラの樹の下で弁当を食べ、シガーを吸った。目を閉じるとキツツキのトトトンとゆう音があちこちでしていた。我々はシガーを吸いながら静寂を味わう愚者になったのであった。ふと、葉巻を注文せねばならないのを思い出し、東京世田谷の煙草店に携帯電話からメールを打つ。標高800mの熊野深山より。許可制の入山であるが故、ゴミが一つもないのが気持ちよい。我々も吸い終わったシガーを水で消し、天然の産物であるので土に埋めて下山することにした。下界に降り、いつものパシフィックオーシャンビューのカフェでメールチェックをすると先程の原生林からの注文品を既に発送したとのこと、いつもながらに早急な店である。

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